NDBサンプリングデータの研究

ようやくですが、この3年ぐらいかかったNDBのサンプリングデータの研究がPublishされました(2021年1発目)

Differences in aggressive treatments during the actively dying phase in patients with cancer and heart disease: an exploratory study using the sampling dataset of the National Database of Health Insurance Claims

さて、何が実装したかったかというと、

実際にがんと循環器疾患においては、End-of-lifeとくに死亡7日前の診療行為の違いを明確にしておいたらいいかなと思いました。

もともとがん領域においては30日以内のICU利用や、化学療法を14日以内、Nasal Tubeを7日以内などいろいろな指標が提唱されていましたが、

そもそも循環器領域ではLife-sustaining therapyが実装されているはずですが、そのあたりを上手く全国のデータでまとめる機会が欲しかった次第です。

緩和ケアの保険診療加算前のデータで、

今後おそらくサンプリングデータを用いて、経時的変化を見ることもできる一歩かと思います。

もちろん、NDB自体の特有の問題があって、死亡のコーディング問題などからかなり多くの問題は避けられないです。

まぁ実際大した内容ではないのですが、ただ研究は限界があるからやらないというよりは、一つ一つ明確にしてゆくことも大切だと思っています。まぁインパクトを求める部分もあるでしょうから、この小さい一人一人の研究者の一つ一つの一歩は本当に小さいかもしれませんが、小さな一歩一歩こそが、歴史を作ってゆくのだと思っています。